出版物

2017.03.07

The 'Global' and the 'Local' in Early Modern and Modern East Asia

執筆者:Benjamin Elman, Haneda Masashi,and Ge Zhaoguang / 出版社:BRILL / 発行年:2017年 / ページ数:257ページ

2011年12月から2013年12月にかけて、東京大学東洋文化研究所、復旦大学文史研究院、プリンストン大学東アジア研究学部が共催する「世界史」に関する国際会議が、各大学で合計3回開かれました。「世界史」の意義や方法について、日本、中国、アメリカの研究者の間で意見と情報の交換が連続的に行われたため、 各国の研究者は自国と他の国々における研究の現状と課題を深く理解でき、グローバル化する世界における世界史を考えるためのよい機会となりました。会議終了後、研究成果の公表について関係者で話し合い、この3回の会議での発表のうちから、国ごとに5本の論文を選び、日本語、中国語、英語で論文集を刊行することにしました。各言語ごとに議論の前提と背景、文脈などが異なるため、一か国語でだけ公表するなら、他の二か国語の報告の意味が正しく伝わらないおそれがあると考えられたためです。中国語版(復旦大学文史研究院(編)『全球史、区域史与国別史』中華書局)が2015年末、日本語版(羽田正(編)『グローバルヒストリーと東アジア史』東京大学出版会)が2016年3月に刊行され、今回、最後に英語版が刊行されました。3つの版を並べ、微妙に内容の異なる「序章」と論文の並べ方を見るだけでも、各国の歴史研究における関心と課題の共通点と相違点が分かり、興味深いだろうと思います。また、論文の内容について、原文と翻訳を比較すれば、各国語の語彙や文脈の微妙な相違が理解できます。ぜひ、手に取ってみてください。(羽田正)

 

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