活動報告

2018.12.27

Warwcik大学との共同開催による研究交流会議(2018.12.7)

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12月7日、ウォーリック大学GHCC (Center for Global History and Culture)とGHCメンバーとの研究交流会議が、ウォーリック大学のベネチア校舎で行われた。

 この会議にむけて、事前にウォーリック側が非公開のウェブサイトを用意し、全参加者が自分の出版物の中から数点を選び、事前情報として掲載していた。この方法はとても役にたったようである。何人かの研究者から、自分の研究のうちどれを選ぶかを考えたことも、相手への期待や自分の立ち位置を明らかにするいい機会になったといわれた。また、研究発表ではなくグループ討論という形がとられた。この班分けについても事前に全体に告知してあった。

 したがって、会議自体では、まず全体で各5分程度の自己紹介をするにとどめたが、事前にウェブサイトや班分けについて分かっていたこともあり、自己紹介する側も、聞く側もかなり熱が入っているようにおもった。会の全体司会をつとめてくださったウォーリック大学のGHCCセンター長のAnne Gerritsen氏は、自己紹介ででてきた多岐にわたる関心事を鮮やかな手法でまとめ、両グループの間に共通点があることを浮き彫りにしながら、それらとセンターのサブグループである「柱strand」がどう重なり合うのかを簡単に説明くださった。

 その後、三つのグループに分かれ、グループディスカッションに入った。各グループは、ウォーリック側は3名、日本側が2名の構成であった。各グループのテーマは、[Trade and Transnational Network」「Knowledge Information and Technology」「Materiality and Environment」であった。昼食と周辺の歴史名所案内を通して、グループ外の人とも交流できるようにという配慮があったあとで、各グループがそれぞれの討論をまとめ発表した。発表をするなかで、グローバルヒストリー全体をめぐる動向と歴史学のディシプリンとの関係といった大きな内容から、具体的なテーマのとらえかた、そしてプラクティカルな資金問題など、様々なトピックが活発に話し合われた。

 最後に再びAnne Gerritsen氏が実りある討論であったとまとめてくださり、来年など近いうちに、もう一度より具体化したテーマに基づいて研究会を行うことが提案された。開催準備を行った者としては、今回の交流は、地域やテーマが異なることも多いグローバルヒストリーの研究者同士が交流しあう場合、どのようなやりかたがあるのかを含め、大変勉強になった。そしてウォーリック側の参加者たちが、日本側全員のペーパーを読むなど熱心に準備していたことが、会議の成功につながったと考える。

(杉浦 未樹)

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